戸籍と相続

車の相続は名義変更から!必要な戸籍や手続きを解説

車の相続と名義変更

車の所有者が亡くなった場合、その名義が第三者となっていれば相続は発生しません。

しかし、家族が名義となっていれば、相続する人全員の共有財産となるため、車の相続の手続きをしなければなりません。

車の相続の手続きは名義変更・住所が変わるならナンバー変更・買取では相続税の手続き・廃車の手続きなどがあります。

この中でまず、車の相続で必須の手続きが名義変更です。

名義変更をしなくても罰則はないですが、登録されている所有者と名前が違うといろいろと不都合が出てきます。

車は財産や固定資産と同じなので名義変更をしなければ、法律上では車を相続することも廃車や買取に出すこともできません。

軽自動車は相続の対象となりませんが名義変更が必要になり、車を他の第3者に譲りたいときでも同じです。

車の相続や名義変更の手続きには、戸籍や相続人の同意など必要な書類も準備しなければならず、必要書類を用意するのが少し大変です。

ここでは自分で車の相続の手続きをする際に、必要な戸籍などの必要書類について解説します。

車の相続人が決まらない際の手続きもあるので参考にしてくださいね。

車の相続と名義変更の手続きの流れ

  1. 車の所有者の確認
  2. 車の相続人を決める
  3. 名義変更の必要書類を作成
  4. 運輸支局で名義変更
    (軽自動車は軽自動車協会で手続き)

相続で車の名義変更をする際に、まずは車の所有者の名義を確認しましょう。

車検証に記載されている所有者によって、車の名義変更の手続きが変わります。

具体的には車の所有者には被相続人・ファイナンス会社(ローンの信販会社)・カーディーラー(自動車販売店)があります。

車の名義は被相続人であることが多いですが、名義は自動車ローンやディーラーになっている場合はまずはそれらの会社にローンの確認を行いましょう。

ローンがない場合は、必要書類を用意すれば車の名義変更の手続きができます。

相続で車の名義変更に必要な戸籍とは?

車の相続の名義変更で必要な戸籍は、被相続人(亡くなった人)と相続人の戸籍です。

  1. 被相続人の戸籍
  2. 相続する人全員の戸籍

また、車の相続に関係なく、結婚などで名前が変わって車検証の名前(所有者)と今の名前が違う時は、名前変更の記載がある戸籍の書類が必要です。

被相続人の戸籍とは?

被相続人の戸籍とは、出生から死亡までの全ての戸籍が必要です。

車以外の相続に関する手続きには、ほとんどが出生から死亡までの戸籍が必要です。

死亡した事実の証明として戸籍謄本を用意しますが、これを除籍謄本と言われることもあり、死亡すると除籍されるため除籍と書かれている戸籍謄本を指していること場合もあります。

本来、除籍謄本とは戸籍に誰もいなくなった時に作られるものなので、車の所有者(被相続人)が死亡してもその戸籍に誰か在籍していれば、除籍謄本ではなく戸籍謄本を用意します。

車の名義変更で用意するのは、被相続人の出生から死亡までの全ての戸籍なので、戸籍謄本だけでなく、状況に応じて改製原戸籍や除籍謄本を取得します。

相続人の戸籍とは?

相続で車の名義変更をするためには、相続人を確定させるために相続する人全員分の戸籍も用意します。

誰が相続するのかで必要な戸籍は変わりますが、相続人が多ければ多いほど集める戸籍も多くなります。

車を相続する権利があるのは被相続人の配偶者ですが、それ以外に順位があります。

第一順位は直系卑属「子・孫」、第二順位は直系尊続「父母・祖父母」、第三順位は「兄弟・姉妹」です。

被相続人のそれぞれの相続人(第一~第三)がすでに亡くなっていれば、代襲相続となります。

相続する人の中に亡くなっている方がいて代襲相続となれば、その亡くなった人の出生から死亡までの全ての戸籍も準備します。

ただし、被相続人の戸籍と同じ戸籍であれば、被相続人の出生から死亡までの戸籍だけで済みます。

また、単独相続というのもあり、たとえば、車の所有者である被相続人の父母と祖父母が亡くなっており、被相続人が独身で兄が一人いるケースだと、兄のみの単独相続となります。

相続する車の名義変更の必要書類と手続き

車の名義変更の手続きには、相続人が誰になるのかで戸籍などの必要書類が変わります。

単独で車を相続する必要書類

相続する人が一人の単独相続のケースで、自分で車の名義変更をする際の必要書類は以下の通りです。

  • 申請書(第一号様式)
  • 自動車検査証
  • 被相続人の戸籍
  • 相続人の戸籍
  • 相続人の印鑑登録証明書
  • 相続人の実印
    (委任状の場合は押印したもの)
  • 車庫証明書

申請書は「自動車:OCR申請書各種様式について-国土交通省」からダウンロードでき、申告書は窓口で入手します。

委任状や遺産分割協議書は「>>自動車:登録手続き-国土交通省」からダウンロードできます。

車庫証明書は、車を相続した新所有者の車の保管場所を管轄している警察署で取得し、おおよそ1ヵ月以内に発行されたものを提出します。

被相続人と相続人が同居家族で車の保管場所に変更がなければ、車庫証明書は不要になることがあります。

被相続人と同居していない、被相続人と同居していたが駐車場を変えるといったケースで車庫証明書が必要です。

相続で車の名義変更を第三者に代行してもらうには、車の新所有者の実印を押した委任状を用意します。

また、ナンバープレートの管轄が変わる際は、必要書類とともに運輸支局にナンバープレートも用意します。

複数で車を相続する必要書類

  • 自動車検査証
  • 被相続人の戸籍
  • 相続する人全員の戸籍
  • 車庫証明書
  • 車の相続人全員が手続きする場合
    ・印鑑証明書
    (3ヵ月以内に発行した全員分のもの)
    ・全員分の実印
    (本人が手続きに来られない場合は実印を押印した委任状)
    ・譲渡証明書
    (名義変更で新所有者となる者以外の全員分の実印を押印したもの)
  • 相続人の中で代表者が手続きする場合
    ・遺産分割協議書

車を相続する人が複数いて、代表者に手続きしてもらうためには、遺産分割協議書を作成します。

遺産分割協議書は、兄弟や親戚などの相続人と共同で作成します。

これは親の遺産についての話し合いを行って、書類の形で「誰がどの遺産を相続するのか」を明記します。

車のほか、家等の不動産、株式、貯金などもあるので、借金やローン残った車についても協議します。

また、普通自動車の場合は、価値が100万円以上か100万円未満なのかで必要書類が分かれます。

車の査定額が100万円以下の場合は、遺産分割協議書と相続人全員の戸籍が不要になり、以下の書類を用意します。

  • 車の新所有者が相続人であることが証明できる戸籍謄本
    ・遺産分割協成立申立書
    (相続人の実印があるもの)
  • 査定額が100万円以下である査定書などの証明書

中古車屋などで査定額を聞いて、査定書を発行してもらえますが、出してくれないときは、日本自動車査定協会など他の機関に依頼できます。

車の名義変更の費用

  • 移転登録手数料
    500円分を納付書に貼る
    (管轄変更の場合は2000円前後)
  • 車庫証明の取得 
    約3000円前後
  • 印鑑証明書
    300円
  • 戸籍や住民票
    450円・300円

他にも戸籍や査定書などの発行費用や、ナンバープレートの変更があれば費用が1500円前後かかります。

お店(ディーラー・自動車整備)や行政書士などの専門家に依頼する場合の費用の目安は3万円です。

車庫証明も代行してもらうと+1万円程度の費用が加算されます。

車庫証明や戸籍など必要書類の取得を依頼する場合はさらに高くなります。

軽自動車の相続と名義変更の手続き

普通自動車と違い、軽自動車は遺産相続の対象となりませんが、第三者へ譲渡する際は名義変更が必要です。

軽自動車の名義変更の手続き場所は、軽自動車を相続する人が住んでいる住所を管轄する軽自動車検査協会(全国の事務所・支所一覧 | 軽自動車検査協会)で行います。

軽自動車を特定の相続人に名義変更する場合は以下の書類を用意しましょう。

  • 自動車検査証
  • 車の新使用者の認印または署名
  • 車の新使用者と新所有者が異なる場合は新所有者の認印
  • 車の新使用者の住所を証明する書類
    (発行から3ヵ月以内の住民票・印鑑登録証・戸籍などの書類)
  • 旧所有者の認印
  • ナンバープレート
    (本拠地の管轄が変わる場合)
  • 自動車検査証記入申請書(軽第1号様式)>>名義変更(売買・譲渡)|軽自動車検査協会本部
  • 軽自動車税(種別割)申告書(報告書)
  • 軽自動車税(環境性能割)申告書(報告書)

正確な軽自動車の必要書類は、「手続きナビ|軽自動車検査協会」から確認できます。

未成年でも車の相続ができ、所有者となることができます。

相続の手続きに未成年が含まれる場合、未成年者の法定代理人(親権者・後見人)が同意するか、代理人を選任して手続きを行います。

家庭裁判所で特別代理人選任申立を行い、選任された特別代理人が名義変更の手続きを行います。

その際に「特別代理人選任の審判書の謄本」「特別代理人の印鑑証明書」などが必要になります。

名義変更は不要?車の相続で迷った時の手続き

車の相続で相続人が決まらない、相続せずに処分したい、そんな時にできる手続きがあります。

  1. 一時抹消登録
  2. 永久抹消登録

費用(手数料納付書)は移転登録500円と抹消登録350円の2つかかります。

相続人が決まらないときは一時抹消登録

車の一時抹消登録とは、車の利用を停止することです。

これは廃車する前や解体前にしておく手続きですが、車の相続が決まらないときの、暫定的な措置としてできる手続きでもあります。

相続人が集まらなかったり、話し合いがつかないときに、いったん相続人のうち一人が相続して自動車を取得し、その後に一時抹消登録をします。

自賠責保険の還付を受けたり、一時的な利用停止のため、将来に車検を受け直して自賠責に加入して乗ることもできます。

車検証や戸籍などの必要書類を用意して、運輸支局で手続きしましょう。

  • 自動車検証
  • ナンバープレート前後2枚
  • 車の所有者の印鑑証明書3ヵ月以内
  • 所有者の実印
    (本人が手続きしない場合は所有者の実印を押印した委任状)
  • 戸籍(謄本・抄本)・住民票
    (所有権を有する証明として・また車検証に記載されている所有者の名前や住所が変わっている場合
  • 一時抹消登録申請書(第3号様式の2)
    >>自動車:OCR申請書各種様式について – 国土交通省
  • 自動車税・自動車取得税申告書
    (不要な地域もある)
  • ※軽自動車は軽4号様式の申請書と軽自動車税申告書を用意する

車検証に記載されている住所や名前が印鑑証明と異なる場合は、住民票と戸籍の書類以外に申請書(第1号様式)を用意しましょう。

自分で手続きするのではなく、お店などに依頼して車の名義変更の手続きを代行してもらう際は申請書が不要です。

車検証・ナンバープレート・所有者の実印がある委任状・所有者の印鑑証明があれば、手続きを代行してくれます。

車の処分は永久抹消登録

相続の対象となる車を廃車専門の業者に引き渡して処分することです。

相続として車の名義変更をしないので、そのまま解体処分してリサイクルに回されます

一時抹消登録とは違い、完全に手放して使えなくなる手続きです。

この手続きもお店に依頼でき、必要書類は一時抹消登録の手続きと変わりません。

永久抹消登録は一時抹消登録の手続きをして自動車を解体処理します。

そして、引取業者から「移動報告番号」「解体記録日」の連絡が来てから手続きを行います。

手続きは、永久抹消登録申請書および解体届出書(第3号様式の3)と一時抹消登録証明書の原本を運輸支局の窓口へ提出します。

軽自動車の手続きは、軽4号様式の申請書と軽自動車税申告書を用意します。

重量税還付は車検が1ヵ月残っていれば手続きができるので、申請時に振込口座を記入します。

重量税還付をすると「自動車重量税還付申請書付表1」が発行されますが、重量税還付を伴わない手続きは発行されません。

この際は手数料300円で「登録事項等証明書」を発行してもらうと、きちんと解体届が受理されているのか、抹消されているのかを確認できます。

車の相続はまずは査定に出して財産的価値を知ろう

無料査定自体は簡単なので、車の名義変更をしなくてもできます。

年式が古い中古車になると、財産に当たらないという見解があり、財産にならない車では扱い方が違うようです。

その判断基準は陸運支局に登録されてから5年以上が経過することですが、中古車査定業者に見積もりを出して、証明書などをもらうと財産価値が一発でわかります。

査定で車に価値があると、名義人でもない人が勝手に車を処分してはいけないことになります。

査定では軽自動車か普通乗用車か、そして価値が100万円を超える超えないが問われるため、手続き上でも必要になる査定書という証明書を発行してくれる業者を探しましょう。

買取に出すためには、車の名義変更をしていないと買取に出せません。

業者によっては、名義人が違っていても買取に出せるようですが、名義変更をしておくと買取の手続きや査定がスムーズです。

名義変更をしていないと、所有者が違うことと、誰が相続するのかが決まらないことで買取成立しないのでご注意ください。

相続で車の名義変更手続きするや書類の解説のまとめ

相続で車の名義変更をするのは、けっこう面倒です。

被相続人や相続人の戸籍を集めたり、手続きは郵送でできないので運輸支局が遠方だとしんどいですからね。

車の名義変更の必要書類については、地域によって異なることもあるので、まずは管轄の運輸支局(軽自動車は軽自動車協会)へ問い合わせましょう。

時間がないという方は、お店に依頼することを検討しましょう。

お店に依頼すると、戸籍や車検証など必要書類も最低限で済みます。

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