戸籍と住民票

就職で戸籍や住民票を要求されたら?提出する注意点

就職で提出する戸籍と住民票

アルバイトや会社の就職が決まると、そこで戸籍(戸籍謄本)や住民票(住民基本台帳)の写しを提出するように求められることがあります。

なぜ勤め先の会社が就職の時に戸籍謄本や住民票の写しが必要なのでしょう。

入社する会社ではどのような目的で使用されるのか、これからアルバイトや就職して働くのに不安になってしまいますよね。

戸籍や住民票の提出を要求されたら、会社に必ず提出しなければいけないのでしょうか。

ここでは戸籍謄本や住民票の写しを会社に求められる理由や、戸籍などをアルバイト先や就職先に提出する場合の注意点などついてお伝えします。

就職やアルバイトでは戸籍を要求しないのが一般的

そもそもですが、今の時代は就職やアルバイトで戸籍を提出するように言われることはほとんどありません。

一昔前は、就職で戸籍の提出を求める会社は普通にありました。

今は戸籍の代わりに住民票の提出を求めることが多いので、戸籍を入社する会社に提出するというのは稀です。

そんな中でも、以下のようなデータもあります。

日本労働組合総連合会によると、平成29年1月20日のに全国の約3600の企業や自治体などからアンケートを取った結果、選考の前後で戸籍謄本の提出を求めていた所が2割近くに上っていたことがわかった。

個人情報に厳しい時代とはいえ、このように就職面接などで戸籍の提出を求める会社があります。

後述していますが、場合によって就職などで会社が戸籍の提出を要求するのは違法になるので要注意です。

就職やアルバイトで会社が戸籍や住民票を求める理由

就職が決まると、入社する会社から戸籍や住民票を求められる場合があります。

これは就職だけでなく、アルバイトでも同じです。

就職なら、履歴者や必要書類、卒業証明書や資格証明書などで十分なのではないかと不思議に感じる方は多いでしょう。

なぜアルバイトや就職で戸籍や住民票が必要になるのか、その理由について説明します。

労働基本法に則った労働者の管理

まず一つ目の理由が労働者の管理です。

雇用する会社に対して労働基準法第107条で、

使用者は、各事業場ごとに労働者名簿を、各労働者について調製し、労働者の氏名、生年月日、履歴その他厚生労働省令で定める事項を記入しなければならない。

とされています。

つまり、労働基本法で労働者の権利義務確認のために、会社はこれから就職して働く労働者のことをきちんと把握しておくようにと定められているのです。

これは雇用者から違法な労働を強いられずに、きちんと給料が支払われるようにするという被雇用者の権利を守るために定められています。

源泉徴収と社会保険加入のため

会社は社員や従業員の給料から所得税の徴収や、適用事業所のみですが社会保険の加入も行うように定められています。

就職して働いてもらう上で、被雇用者であるあなたの氏名や住所といった基本的な情報を確認するための書類が必要となります。

こういった手続き上、会社は労働者に証明書の提出を求めるわけです。

戸籍謄本や住民票を要求された時の注意点

戸籍謄本や住民票には実にさまざまな個人情報が記載されていますよね。

あなたの住所、氏名、性別、生年月日はもちろん、世帯主氏名や世帯主との続柄、前住所、本籍など、非常にデリケートなものまで載っています。

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戸籍や住民票の扱いは慎重にならないといけません。

それらの書類を就職やアルバイトで、会社から提出を求められた場合はどう対応すべきなのでしょう。

個人情報は必要最小限にする

雇用する会社側は社員の個人情報をしっかりと管理、保護する義務があります。

会社は、社員の個人情報のうち必要な項目のみを管理するべきなので、入社時には「住民票記載事項証明書」の提出を求めるのが最も一般的です。

被雇用者から提出された証明書を、会社は本来の目的以外に使わないこと。

そして、証明書の提出は法律で義務付けられているわけではないので、場合によっては住民票記載事項証明書を求めないということもあります。

戸籍謄本や住民票の写しでは雇用する会社側にしては情報の量が多過ぎて、しかも前述のような被雇用者のデリケートすぎる、知らなくてもいい個人情報まで載ってしまっています。

知らなくてもいい情報まで管理しないといけないというのは、会社にとってもデメリットになります。

会社と従業員であるあなたはお互いに必要最小限の個人情報の共有で済ませることができれば、双方ともそれに越したことはないですよね。

戸籍の代わりに住民票記載事項証明書

住民票(写し)は、市町村が住民の居住を証明する住民基本台帳の情報の写しです。

それに対し住民票記載事項証明は、その記載事項が住民票記載のものと相違がない旨を証明するものです。

住民票記載事項証明書を発行すれば、住民票に記載されている情報のうち、証明する必要がある事項のみの記載で済みます。

たとえば、住所・氏名・生年月日・性別のみといったものだけ証明したい場合に利用します。

住民票記載事項証明書は、戸籍謄本や戸籍抄本とは違い、情報公開する範囲が選択できるので便利です。

戸籍・住民票・住民票記載事項証明書は、戸籍なら本籍地がある役所、住民票は住民登録されている役所で発行の手続きをします。

マイナンバーカードがあれば、コンビニでの発行が可能です。

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会社が戸籍や住民票の提出しか認めない場合

現在では「行政は企業に住民票記載事項証明書で必要な事項だけの確認に留めるように」と指導されています。

情報漏洩などのリスク回避のためにも、情報量の多い戸籍や住民の代わりに、住民票記載事項証明書を求める会社が一般的です。

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しかし、アルバイトでは少ないかもしれませんが、就職で戸籍や住民票しか認めないと言われることもあるかもしれません。

会社は労働基本法や源泉徴収、社会保険のために被雇用者の個人情報が必要ですが、目的とする事項は住民票記載事項証明書で十分足りるはずです。

労働基準監督署の行政指導では、会社には本籍地の記載のある戸籍謄本や住民票の写しではなく、最低限必要な情報のみ記載された住民票記載事項証明書で済ませるように促しています。

もし採用内定者が戸籍謄本や住民票の写しの提出を拒んだことを理由に会社が採用を取り消すなどの対応をとった場合には、会社側の違法性を疑う余地が出てくると言えます。

トラブルがあった際は、相談センターなどに問い合わせましょう。

場合によっては会社に提出する必要がある

入社後でも戸籍や住民票の提出には注意が必要です。

会社は入社前に提出を求めることはできませんが、入社後であれば、本当にその情報の必要性があればその時に限って会社は提出を求めることができます。

但しそれには会社は本人に提出内容や使用目的を十分説明して提出を求め、確認後には速やかに本人に返却する義務があります。

たとえ社員の入社後であっても、会社は社員に規則だからといって画一的に提出を求めることは不適切です。

会社に戸籍謄本や住民票の提出を求められたとしても、代替の住民票記載事項証明書では対応できないのか、まずは会社と相談してみるといいでしょう。

もしそれでも認めないということがあれば、会社が本来の使用目的以外に利用するような違法な意図がない限り、健康保険の扶養家族などの認定に続柄の記載があるものが必要な場合があります。

所得税の年末調整など扶養控除のなどの理由が考えられますので、会社には事前に情報の使用目的をきちんと聞きましょう。

会社が被雇用者に本籍や世帯主まで掲載された戸籍謄本や住民票の写しを請求することが即座に違法ということにはなりません。

しかし、個人情報の保護の観点から、被雇用者は戸籍謄本や住民票の写しは会社に求められても安直に提出せず、もし住民票記載事項証明書で済むのであればそちらで間に合わせてください。

就活中の戸籍謄本や住民票の提出は違法?

雇用契約をする際に、就活中の求職者の意思や判断から、提出させてはいけないという書類は実は明確には定義されていません。

よって、あなたが就活中でも自らの意思で提出した戸籍の書類などに、たとえ本籍などが記載されていてもそれは違法とはなりません。

ただ、日本国憲法で保障されている基本的人権を守るために、会社は必要以上に面接や採用選考を理由に個人情報を取得することを制限されています。

そういった理由で会社は雇用契約を締結する者であっても、被雇用者の適性や能力とは関係ない事柄については必要以上に情報を収集しないことが求められているのです。

会社は採用の前の選別の判断に本人の適性や能力に関わる情報の提出を求めることが認められています。

採用前に提出が可能な書類
  • 履歴書
  • 職務経歴書
  • 資格証明書
  • 卒業証明書
  • 源泉徴収票
  • 年金手帳

一方で、本人の適性や能力と関係のない情報は採用の判断材料として提出を求めることはできません。

採用前に提出が不可の書類
  • 戸籍謄本
  • 住民票の写し
  • 健康診断書

アルバイトや就職で戸籍謄本や住民票の提出が必要な主な理由は、雇用の適正な管理や源泉徴収などのためです。

ただ、会社は雇用で採用選考や社員の管理に慎重になり、必要以上に多くの情報を集めたくなるものです。

戸籍や住民票に記載されている内容を本当に必要とされていて提出すべきかは慎重に判断してください。

就職で戸籍や住民票を提出する注意点と対処のまとめ

アルバイトや就活で、採用後に会社に言われるがまま戸籍や住民票を提出する必要はありません。

戸籍や住民票の提出は必須ではないので、拒否しても違法とはならないのです。

しかし、雇用する会社が生年月日や住所が記載されている戸籍や住民票を、採用選考時に求めるのは違法性がでてきます。

採用選考時や内定後に提出を求められたら、無用なトラブルを避けるために、住民票記載事項証明書で対処できないのか、戸籍や住民票が必要な理由や目的を聞くようにしましょう。

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