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戸籍の認知や隠し子を調査するためには?慰謝料の請求も解説

戸籍で隠し子を調べる方法
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隠し子とは、何らかの事情によって世間に公表されていない子供を意味します。

今、夫に隠し子がいるかもしれないと疑問に感じている方もいれば、離婚してから元夫が子供を認知していたことが発覚するということもあります。

「離婚を前提に隠し子を調査したい」
「夫が浮気や不倫をしていて調査したい」
「遺産相続で隠し子の調査が必要」
「結婚前に隠し子の有無を調査したい」

このように隠し子の調査が必要なときはいくつかありますよね。

隠し子の調査は、子供を認知していれば戸籍に記載されるので、戸籍を調査すれば認知した隠し子の存在がわかります。

調査によって隠し子の存在が確定されると、婚姻中であれ離婚した後であれ、どちらにせよとてもショックな気持ちになると思います。

隠し子が発覚してパニックになっている方もいるのではないでしょうか。

隠し子がいた場合、できることは慰謝料の請求です。

認知の有無にかかわらず、隠し子がいたとしても、相手に刑罰を与えることはできないですが、慰謝料を請求することはできます。

ここでは戸籍から隠し子を調査する方法や、隠し子による慰謝料の請求について解説します。

戸籍の認知や隠し子を調査する方法

隠し子の調査は大きく2つの方法があります。

1つは自分で戸籍を調べる方法、もう一つは調査を依頼する方法です。

戸籍で認知した隠し子を調査する

隠し子を調査する代表的な方法は戸籍での調査です。

隠し子の戸籍は取得できませんが、夫の戸籍は配偶者が取得することができるため、戸籍を自分で調査することが可能です。

戸籍には誰がどこで生まれたのか、親が誰なのか、結婚歴や離婚歴、認知の記録など生まれてから全ての記録が記載されています。

夫や元夫の戸籍を調査すれば、認知した隠し子の有無が一発でわかるのです。

しかし、戸籍を調査して隠し子がわかるのは、夫が認知している場合のみ。

隠し子がいても夫が認知していない場合は、戸籍から隠し子の存在を確認することができません。

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隠し子の調査を依頼する

隠し子の調査は専門家に依頼する方法もあります。

認知や隠し子の調査の専門家とは、興信所や探偵です。

認知していなくても隠し子について、特定の人物について交友関係の調査や行動の監視などから、張り込んで徹底的に調査してくれます。

調査を依頼することで、離婚や慰謝料など裁判で有利になる証拠を集めることも可能です。

自分で隠し子を調べる方法として、戸籍を取得して調査したり、友人に聞いたりSNSの調査がありますが、自分で調査できる範囲は限界があります。

戸籍を取得して調べたけど認知や隠し子の有無がよくわからない、ということもありますよね。

浮気や不倫の調査、結婚前の素性調査などは昔からニーズがあり、興信所や探偵事務所はあらゆる調査を行う専門家です。

自分で隠し子を調査できなかったり、より信憑性の高い隠し子の証拠を掴みたいなら、戸籍や隠し子の調査の依頼を検討しましょう。

戸籍で認知した隠し子を調査する方法

実際にどのようにして、自分で戸籍から認知した隠し子の有無を調べるのでしょう。

戸籍の調査は戸籍を取り寄せて記載されている内容を調べるだけなので、素人でもできます。

夫の戸籍は全て取り寄せる

相続だと出生から死亡までの全ての戸籍が必要ですが、これと同じように戸籍で認知した隠し子を調査する場合は、夫の出生から現在までのすべての戸籍をさかのぼって集める必要があります。

なぜなら、戸籍は新しく作成されると古い戸籍にしか記載されない事項があり、その事項は認知も該当するためです。

1つの戸籍を調査しても、これまでのすべての記録が記載されているわけではないので注意してください。

戸籍は法改正や婚姻や転籍などで新しく戸籍が作られます。

認知した事実は認知した時の戸籍にしか記載されないため、結婚前や転籍前に隠し子を認知していても、結婚後や転籍後の戸籍には認知の記載はありません。

逆を言えば、記載されないように、転籍などで認知などの記載を今の戸籍から削除することができるのです。

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現在の夫の戸籍を調べるだけでなく、過去にさかのぼって戸籍を調査しなければ、本当に認知した隠し子がいないのか確定できません。

現在の夫の戸籍には認知の記載がなくても、過去の戸籍を調査していくと認知の記載があり、隠し子が発覚する場合もあります。

戸籍で認知した隠し子を調査する場合は、必ず「出生から現在までの戸籍」を全て集めましょう。

調査に必要な戸籍の集め方

認知した隠し子を調査するための戸籍の集め方は、まずは現在の本籍地で戸籍(謄本)を取得します。

その後は、取得した戸籍の内容にそって戸籍を集めます。

例えば、最初に取得した現在の戸籍の戸籍事項の欄に以下のような「改製(法令の改正により新たに編製された戸籍)」の記載があれば、次は前の戸籍である改製原戸籍を取得します。

本籍
氏名
●県●市●町
●● ●●●
戸籍事項
戸籍改製
【改製日】●年●月●日
【改製事由】平成6年法務省令第51号付則第2条第1項による改製

※「改製」は戸籍のデータがコンピューター化されたことによる改製です

その次は取得した改製原戸籍に、転籍や分籍の記載があれば前の本籍地で戸籍を取得します。

仮に現在の戸籍の戸籍事項の欄に「改製」ではなく「転籍」の記載があれば、前の本籍地で戸籍を取得します。

本籍
氏名
●県●市●町
●● ●●●
戸籍事項
転籍
【転籍日】●年●月●日
【従前本籍地】●県●市●町(前の本籍地)

もし取得した戸籍に「婚姻」と記載されていて、婚姻で新たに編成された戸籍であれば、次は婚姻前の戸籍を集めることになります。

戸籍事項にある「戸籍編成の日」と「身分事項」の婚姻の記載を確認しましょう。

本籍
氏名
●県●市●町
●● ●●●
戸籍事項
戸籍編成
令和1年1月1日
身分事項
出生

 

婚姻

【出生日】●年●月●日
【出生地】●県●市●町
【届出日】●年●月●日
【届出人】父(母)
【送付を受けた日】●年●月●日
【受理者】●県●市長
【婚姻日】令和1年1月1日
【配偶者氏名】
【従前戸籍】●県●市●町
●● ●●

婚姻前の戸籍は夫の両親(父母)の戸籍なので、父もしくは母が筆頭者となっている本籍地の役所で戸籍を取得します。

このように取得した戸籍の内容(婚姻・転籍・改製・分籍などの新たに戸籍が編製された記録)を確認しながら、一つずつ戸籍を集めて調査します。

戸籍を取得する際に筆頭者が不明だと発行できないので、あらかじめ確認しておきましょう。

認知の調査に必要な戸籍は、本籍地が遠くても戸籍は郵送での取り寄せが可能なので活用しましょう。

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認知の記載を確認する

取り寄せた戸籍から隠し子を調査するために、認知の記載をチェックしましょう。

戸籍をみるとわかりますが、戸籍は夫婦と子供で作成され、配偶者や子供の欄がそれぞれ設けられます。

しかし、認知した隠し子の場合は子供の欄(戸籍に記載されている者)が設けられず、夫(父親)の身分事項欄に「認知」と記載されています。

認知の欄には「認知日・子の名前・子の戸籍」が記載されるので、しっかり確認してください。

【認知した父(夫)の戸籍の記載例】

戸籍に記載されている者 【名】夫の名前
【生年月日】●年●月●日
【父】父親の名前
【母】母親の名前
【続柄】長男
身分事項
出生

 

認知

【出生日】●年●月●日
【出生地】●県●市●町
【届出日】●年●月●日
【届出人】父(母)
【送付を受けた日】●年●月●日
【受理者】●県●市長
【認知日】●年●月●日
【認知した子の氏名】認知した子供の名前
【認知した子の戸籍】●県●市●町
認知した母の名前

なお、隠し子を認知したからといって、隠し子が父(夫)の戸籍に入るわけではありません。

戸籍に認知の事実が記載されるだけです。

隠し子で慰謝料を請求する方法

戸籍の調査や専門家の調査によって認知や隠し子がわかったとして、その後に慰謝料を請求したい場合、どのような手続きが必要なのでしょう。

離婚後も隠し子の慰謝料を請求できる

離婚した後で隠し子が発覚することもあります。

条件に該当すれば、離婚した後でも慰謝料を請求することができます。

隠し子による慰謝料の請求の条件

慰謝料の請求は離婚してから3年以内であれば可能です。

隠し子が発覚する前に離婚した場合の慰謝料の条件、以下のようにはなります。

  1. 離婚するときに慰謝料の支払いを受けていない
  2. 離婚後3年以内もしくは不倫を知ってから3年以内

離婚する際に不倫していることを知らなかった場合は、離婚して不倫の事実を知ってからです。

慰謝料を請求できないパターンは、婚姻中から不倫や隠し子の存在を知っていて3年以上経過している、離婚してから3年以上が経過している場合です。

他にも、離婚した時に慰謝料の支払いを受けていれば、請求ができません。

離婚で請求できる慰謝料の相場

婚姻期間が長くなればなるほど慰謝料が高くなる傾向です。

相場は100万円から300万円です。

慰謝料は隠し子の母親にも請求できる

調査して発覚した隠し子に関する慰謝料は、認知した隠し子の母親に対しても可能です。

両名(元夫と相手に)で内容証明郵便を利用して話し合い、慰謝料を支払ってもらいます。

元夫と相手でどちらがいくら支払うのか、支払いを受けやすい相手に支払わせるのがいいでしょう。

慰謝料の話し合いができない場合は、慰謝料請求訴訟を起こして、慰謝料の支払い命令を出してもらう必要があります。

慰謝料請求について不安な方は、得意とする弁護士や司法書士などを活用しましょう。

相談だけでも1時間1万円ほど費用がかかりますが、「」を利用すると格安で気軽に相談することもできます。

認知した隠し子がいるとどうなる?

調査で発覚した認知していない隠し子やその親が親子だと言っているだけでは、法的に親子関係があるとは認められません。

隠し子が存在することにはなりますが、認知されていることにはならず、法的な義務や権限は与えられません。

ですが、認知した隠し子がいると、法律的に影響が出る部分があります。

それが養育費と相続です。

隠し子による養育費への影響

養育費は認知していなくても双方の合意があれば支払われますが、認知している場合は扶養義務が発生し、養育費の請求(養育費を支払う義務が発生)が可能です。

あなたが子供の親権者となっている場合、相手から毎月養育費を受け取りますが、隠し子が発覚したことによって、養育費への影響がある場合もあります。

養育費は隠し子の費用は含まれていないため、隠し子が発覚した場合、隠し子にも養育費がかかるので、今受け取っている養育費の金額が減額される可能性があります。

ただ、養育費は隠し子が発覚したら必ず減額されるわけではなく、元配偶者による「養育費の減額請求」の手続きによります。

養育費は相手の資力に応じて判断されますが、審判によって裁判所が妥当な金額を決定します。

認知で相続が発生する

隠し子を認知することで法律的に親子関係が成立します。

そうなると隠し子も相続が発生します。

以前は非嫡出子(婚姻していない父と母の間に生まれた子供)は嫡出子が相続するの半分とされていましたが、平成25年から同等となっています。

戸籍で隠し子を調査する方法と慰謝料の請求のまとめ

戸籍には隠し子を認知していれば、認知の記載があります。

そのため、隠し子の調査は戸籍をさかのぼることで、認知した隠し子を戸籍から確認することができます。

認知していない場合は、戸籍で調査しても認知の記載がないため、戸籍のみでは隠し子の有無を確定することができません。

自分でSNSなどを利用して調査することはできますが、難しいようであれば専門家に隠し子の調査を依頼してみましょう。

隠し子がいた場合は、離婚していても慰謝料の請求ができるので、必要に応じて手続きしましょう。

慰謝料の請求は条件があるので、条件に注意して慰謝料の請求を検討をしてくださいね。

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