外国人が日本人として国籍を変更することを帰化といいます。
日本への帰化は韓国人(在日)が最も多いですね。
帰化ではなく在日韓国人(特別永住者)が日本で生活するうえで、通名(通称名)として日本の名字と名前を名乗る場合もあります。
韓国人(朝鮮人)が帰化で本名とは違う日本の名前を名乗ることがほとんんどです。
日本人なのに名字が韓国人のままだと混乱も生じてしまうということもあるのでしょう。
帰化なので韓国人や朝鮮人から日本人となり、日本の名字を名乗るため基本的に日本人と違いも見分け方もありません。
見分け方が気になる方もいるかもしれませんが、普段の生活で帰化がバレるリスクは小さいでしょう。
身近にいる人が実は帰化した韓国人や朝鮮人だった、ということも普通にあります。
帰化する方の約半分は韓国人の方が占めていることもあり、ここでは「帰化した韓国人(在日)の名字の特徴」を取り上げます。
帰化したらどんな名字に変更するのか、その傾向や名字の決め方についてまとめています。
帰化を行う韓国人の名字の特徴
まず、帰化を行った方における名字の特徴について紹介していきます。
韓国人や朝鮮人に多い名字を知ることで、帰化後に名乗る日本の名字の傾向が見えてきます。
帰化以外にも永住で日本名を名乗ることもあります。
それぞれの違いはこちら。
ちなみに名字と苗字は同じ意味ですが、下記でお伝えしているように公式文書には名字を使用します。
金
一番多いのは「金:キム」となっており、帰化をする方全体の約20%を占めています。
スポーツ選手だとサッカーチームである「セレッソ大阪」のU-18コーチ「金晃正さん」や、同じくサッカーチームである「サガン鳥栖」の監督を務めた「金明輝さん」等が帰化を行った韓国人に該当します。
中には「金」という日本人には少ない名前を避けて「金子」や「金城」・「金村」を指定する方も一定数いるようです。
李
2番に多いのは「李:イ、リ」です。
元プロ野球選手の「李景一さん」や歌手の「李正子さん」などがこれに該当します。
「李」の場合には他の名字に変更されることはなく、そのまま利用されることが多いようです。「李」は帰化を行った方のうち約15%を占めています。
朴
3番目に多いのは、「朴:パク」です。
阪南大学サッカー部のヘッドコーチである「朴成基さん」や、F.C大阪に所属している「朴利基さん」などが該当します。「朴」に関してもそのまま名字として利用される方が多く、その割合は9%ほどとなります。
このように、ここまで紹介した上位3種類だけで約40%も占めているという事になります。
帰化したからといって違う名前にするのではなく、これまで利用していた名前を極力引き継いでいる方が大半です。
帰化した日本名字の決め方と特徴
帰化で韓国人や朝鮮人が日本の名字を名乗る際の決め方は、いくつかあります。
名字の決め方は大きく5パターンです。
下記は通名の名字の決め方ですが、帰化で日本の名字に改める場合もそこまで変わりません。
比較的よく知られているのは、本名の名字の漢字を使って、日本の名字を決める決め方ですね。
本名の漢字を使う
本名の漢字を使う場合は、本名の漢字に1字足して日本の名字を決めます。
- 金の通名=金村
- 張の通名=張本
本名の字を分解する
本名の漢字を分解した名字の決め方です。
- 朴の通名=木下
- 崔の通名=山住
本籍地から名字を決める
韓国や朝鮮の本籍地、本籍地の旧名、地名を使った名字の決め方です。
- 金海金氏出身の通名=金海
- 河東鄭氏出身の通名=河東
- 清州韓氏の旧称の通名=西原
- 星州李氏の通名=星山
先祖のルーツ
名字の発祥地である本貫(その家系の始祖の出身地)に由来した、名字の決め方です。
- 全州李氏(ぜんしゅうりし)の通名=国本
(李氏朝鮮の王を出して国の本となった) - 密陽朴氏(みつようぼくし)の通名=新井
(新羅王の蘿井の伝承)
金という名字がすべて同じではなく、名字(姓)の始祖の出身地から、金海金氏、全州金氏などがあります。
金海金氏(きんかいきんし)は朝鮮半島の氏族の一つで、「金姓」の現在の韓国最大の氏族集団です。
次いで密陽朴氏があり、これは「朴姓」です。
本名の名字を日本語読みにする
本名の字は変えずに使って、名字を日本語の発音に変える決め方。
- 南(なむ)の通名=南(みなみ)
- 林(いむ)の通名=林(はやし)
韓国人と純日本人の名字の見分け方はある?
名字で日本人と帰化した韓国人・朝鮮人との見分け方はあるのでしょうか。
100%判別できるような見分け方はなく、帰化したことが名字からバレるリスクは高くはないです。
しかし、韓国人の名字は偏りがあり、どんな名字かによって帰化後の名字の傾向もあります。
帰化した韓国人・朝鮮人で多い名字「朴・李・金」がありますが、どのような日本の名字になるのかを見ると多少は特徴が見えてきます。
韓国・朝鮮に多い名字で見分ける
わかりやすく、韓国人に多い名字の上位5つを参考にすると、
- 金キム ⇒「金本」「金子」など
- 李イ ⇒「木下」「高木」など
- 朴パク ⇒「新井」「木下」など
- 崔チェ ⇒「佳山」「大山」など
- 鄭チョン ⇒「河東」「草本」など
このような名字で予測できます。
もちろん、日本人に帰化した韓国人や朝鮮人が、全員上記の名字に変更するわけではありません。
ただ、帰化に多い韓国人朝鮮人の名字をみると、金本・木下・新井は、帰化した日本の名字を名乗る名字の特徴と言えるでしょう。
「金本・国本」のように、名字が左右対称ということも見分け方や特徴と言われたりします。
下記に帰化した芸能人の名字や中国人で多い日本の名字、在日韓国人の通名をランキング形式でご紹介しています。
それを見ると、帰化で5つ名字から日本の名字に変更されているケースは多いですね。
日本人と見分けるのは困難な理由
帰化した韓国人や朝鮮人が使う日本の名字はあくまでも傾向です。
帰化した韓国人や朝鮮人の名字の知識がないと、日本人かどうかを見分けられることはほぼありません。
これは生まれも育ちも日本の在日韓国人なども同様です。
韓国人やコリア系を避ける名字が増えている
近年では、韓国人や朝鮮人(コリア系)を連想させる名字を避ける帰化人が増えているそうな。
「新井」「金本」であっても帰化しているとは限らず、純日本人と帰化した韓国人が名乗る名字を見分ける方法はないでしょう。
帰化した芸能人や有名人の名字を見ても見分けるのは難しいです。
ただ言えることは、在日や帰化したアジア系の外国人(韓国人や朝鮮人)が名乗る日本の名字は、「新井」や「金を使った名字」が多い傾向があるのは確かと言えるでしょう。
そのあたりで帰化した韓国人や朝鮮人の名字かもしれないと感じることがあるかもしれませんね。
帰化前の名字は使わない傾向
2003年9月に出版した「在日外国人と帰化制度 浅川晃広(著) 発行 新幹社」のアンケート調査があります。
古いデータですが、帰化申請者の85%が日本人に帰化する前の本名を使っていないという結果になりました。
たとえば、帰化した韓国人の場合、日本人に帰化した後に別の名字にした韓国人は227中190人です。
帰化とともに日本の名字に変更する傾向なので、多くの韓国人を見分けるのは難しでしょう。
基本的に帰化した名字を判別することはできないし、見分ける必要はないのですが、名字というのは本当に興味深いな、と思います。
ちなみに、日本人も名字で身分階級(士農工商穢多非人)がわかると言われたりしますが、これも確実に見分けることはできません。
※現在では身分階級(制度)は誤りとなっている
見分け方は俗説として、「河・川・皮(革)・動物が入る名字」と言われますが、これらが名字に入る武家もあります。
戸籍と名字で武士なのかを調べるなら下記を参考にしてくださいね。
中国・韓国・朝鮮の名字呼びは要注意!?
豆知識として、中国・韓国・朝鮮の方に対して「名字呼び」をする際には注意が必要です。
日本では会社や学校などで「佐藤さん」などのように名字で相手を呼ぶことがあります。
しかし、中国・韓国・朝鮮では「奴隷や小間使い」を呼ぶ際の方法として昔は利用されていました。
そのため、「金さん」「朴さん」のように名字で呼ぶ際には、お互いの信頼関係が構築できているのかを確認しておく必要があります。
もちろん、現在ではこの風潮は薄れているので「悪意があるわけではない」という事を理解してもらえる場合がほとんどです。
帰化した韓国人・朝鮮人の名字と日本人の見分け方のまとめ
韓国人や朝鮮人が帰化で日本の名字を決める場合、本名の由来や字を使って日本の名字に変更します。
全く異なる名字になる場合もありますが、帰化後の名字は本名に関連する名字にする特徴があります。
帰化した名字の特徴や傾向はあっても、名字から帰化したかどうかを見分けるのは難しいです。
帰化がバレるということは多くないかもしれませんね。